あかりや次七

2021.05.19|風習のこと

初盆と提灯

故人がお亡くなりになって四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆を初盆または新盆といいます。
初盆を迎えられたご当家が提灯を飾る、あるいは、親戚や故人と親しかった方が盆提灯をご当家へ贈るという習わしは古くからありました。

四十九日と初盆

(四十九日と初盆)
人は亡くなって四十九日後に仏のもとへ向かうとされています。
亡くなってから四十九日まで間は「中陰」と呼ばれ、亡くなられた方の魂は現世とあの世をさまよっています。そして、四十九日目に魂が旅立つといわれています。ご当家にとってはこの日をもって忌明けとなります。

初盆は、忌明け後初めて迎えるお盆のことです。
お盆の間は故人の霊が帰ってくると考えられていて、故人の霊が道に迷わないように目印として盆提灯を飾りますが、初盆のときは「白提灯」を飾るという習わしがあります。
この習わしは、亡くなられてからの日が浅いので清浄無垢の意味を持つ白色の提灯でお迎えするという考え方に基づくものと言われています。

(お盆の時期)
お盆の時期ですが、夏の帰省ラッシュの時期イコールお盆という報道などを見かけますが、地域によってお盆の時期は異なります。お盆の時期によって、初盆が今年になるのか来年になるのか違ってくることがありますのでご注意ください。8月13日から16日の地域が多いですが、東京都の都市部や金沢市・静岡市などでは7月13日から16日、それ以外にも旧暦7月13日から16日の地域や8月1日から3日の地域もありますので、事前にご確認されることをおすすめします。一方、お盆が8月でない地域であっても、ご家族やご親族のご都合などでお休みが取れる8月にお盆の行事を行うご家庭も増えてきているそうです。

初盆の提灯

(初盆の提灯の種類)
初盆には「白提灯」を飾りますが、この白提灯は1つあればよいとされていますので、故人のご家族がご用意されることが大半です。白提灯には戒名や家紋を入れたものを用意する地域もありますので、早めにご確認されることをお勧めします。

(初盆の提灯の飾り方)
白提灯は故人の霊が道に迷わないための目印ですので、玄関先や軒先に吊るす提灯(御所提灯といいます)が多いですが、置いて使う提灯(行灯といいます)を窓辺や仏壇の前に置いても問題ありません。

初盆の提灯は迎え火としてお盆の初日に火を灯し、最終日の送り火の後火を消します。夜を中心に火を灯すことが多いと言われていましたが、大半の提灯の光源がろうそくから電球(LED電球の場合も含みます)に変わり、点灯する時間も夕方から就寝するまでという場合が増えてきています。

(初盆が終わったら)
初盆用の提灯は故人1人ついて1個が原則で、使いまわしはしません。また、初盆だけに使用するものです。

初盆が終わったら、以前は送り火として燃やしたり、自宅でお焚き上げしていました。しかし、現在では自宅で燃やすことが難しいので、菩提寺でお焚き上げをしてもらうか、自宅で火袋を少し燃やした後白い紙に包んで処分することが多いようです。

自宅で燃やす場合、火事にならないよう可燃物を遠ざけたうえで、万が一に備えてバケツ等に水をご用意いただき、少しだけ燃やした後すぐ火を消し、完全な鎮火を確認したうえで、残りの白提灯を白い紙に包むようにしてください。なお、残った白提灯の処分方法は各自治体にご確認ください。処分することが気になられるようでしたら、菩提寺に相談されてはいかがでしょうか。

盆提灯を贈る

初盆は故人の霊が初めて家に帰ってくる時期ですので、親族や故人と親しかった人が集まり、通常よりも手厚く供養します。

初盆の白提灯は故人の家族が用意しますが、親族や故人と親しかった方は盆提灯を贈るという習わしが古くからあります。贈られた盆提灯が多ければ多いほど、故人が周囲の方から慕われていたと考えられているようです。

(贈る盆提灯)
ご親族や親しい方が贈る盆提灯は絵柄入りの提灯が一般的です。

(盆提灯の絵柄)
絵柄は花柄が多いですが、伝統的な秋の七草や菊などの絵柄に加え、最近は明るい配色の花柄が増えてきています。

(盆提灯の大きさ)
贈った盆提灯を飾る場所があるかどうかを考えて購入した方がよいと思います。以前は相応の大きさの盆提灯が主流でしたが、最近はコンパクトな盆提灯も多くあります。

(盆提灯は対で贈る)
仏教の教えは「中道」で、寺院は左右対称のデザインになっています。仏壇も左右対称で、仏具も一対で置くことが基本なので、盆提灯も一対で飾ることが理想です。しかし、住宅事情等により一対で飾ることが難しい場合など、一対でない飾り方も増えてきています。

(正月や彼岸の盆提灯)
お盆に故人の霊が帰ってくることは広く知られていますが、正月にも子孫を守ってくれる先祖の霊が帰ってくるとも言われています。また、彼岸には故人を偲び、お墓参りをしたり、故人が好きだった物をお供えしたりします。

盆提灯を正月や彼岸に飾る習慣はありませんが、故人を偲びながら、正月や彼岸などの時期にも飾られる方が増えています。また、スタンド型の行灯提灯では、季節ごとの雰囲気を変えるため、絵柄のある火袋だけを変えて飾られる方も増えています。

(贈る時期)
お盆の飾りを始められる前に届くように手配をされればよいと思います。お盆が始まる日の10日くらい前までに届くようにした方がよいと思います。

(お盆が終わったら)
初盆の白提灯はお盆が終わったら処分をしますが、絵柄入りなどの盆提灯は毎年のお盆の時期に飾っていただくものです。

お盆が終わりましたら収納して翌年に備えていただきますが、防虫剤などの虫よけを入れて、湿気の少ない場所に保管していただくことをお勧めします。ただし、プラスチック製の提灯は防虫剤によって変色する場合がありますので、防虫剤は避けた方がよいと思います。

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